NEURODIVERSITY・UNITED
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能力の違い

 

情報収集能力、情報処理能力、記憶力の違いについて書きます。

 

ここでもニューロティピカル形式(NT形式)の脳とオーティスティック形式(AS形式)の脳の違いに重点をおきます。

*ニューロティピカル(NT) = 定型脳の人・マジョリティ

*オーティスティック(AS) = アスペルガーを含むニューロマイノリティの一種

 

NT形式は五感を通して得た情報を‘既存のカテゴリー’に当てはめて取り込みます。いくつかの際立った要素に注目し、それらが合うカテゴリーを選択し、そのカテゴリーに無理なく嵌るように編集して収めます。

 

AS形式はフリースペースです。情報を選別/変形させることなく、可能な限り完全体のままで取り込みます。後から取り出し、時間をかけて詳細まで分析するためのシステムです。

 

まず注目したいのは情報の‘量’です。NT形式は身の周りの情報のうち、選別した小量だけを取り込みます。それとは対照的に、AS形式は多大な情報収集を行う必要があるため、それに適した鋭い五感も備え、常時NT形式よりも遥かに多量の外的情報をダウンロードしています。

 

情報処理に関しても同様です。NT形式はスピード重視でカテゴリーに仕分けてゆくのに対し、AS形式は正確さ重視で細部まで丁寧に分析します。扱う情報量も多く、丹念に分析しなければならないAS形式にとって、情報処理は重労働です。

 

そして記憶力もまた、NTとAS、それぞれの扱う情報の種類、量と基本的な役割に適したシステムが備わっています。(*「脳形式の違い」をご覧ください)

AS形式は大量の詳細な情報を長期保管するための優れた記憶力を有していることが多く、写真や動画のように鮮明に記憶するタイプが多くなります。

 

取り扱い、管理する情報量が多ければ多いほどエネルギーの消耗も大きくなります。例えば、学校や混雑した駅など大量の情報に溢れた場所では、ASは非常に疲れます。疲れるだけでなく、情報のオーヴァーロードで処理が困難になり、パニックやシャットダウンを起こすこともあります。その結果、それを引き起こす原因となっているものから離れることが必要となります。(*「感受性の違い」もご覧ください)

 

NTがライオンのように集団行動に適しているのに対し、ASは虎のように単独行動向きに創られているのです。そして、NT形式のニーズに合うように構築されている現代社会においては、ASなどのニューロマイノリティに適した環境や配慮が大幅に欠落しているのが現状です。

 

NT形式の脳もパニックやシャットダウンを起こします。しかし、それはAS形式とは異なる原因によって引き起こされます。NT形式には「カテゴリーに仕分ける」という特性があります。そして、「どのカテゴリーに属するか解らないもの」に直面した時に、その情報の処理に困難を感じてパニックやシャットダウン(拒絶反応)を起こします。その結果、それを引き起こす原因となっているものを排除しようとします。

 

NT形式は、自分とは異なるAS形式に遭遇した際に、高い確率でシャットダウンを起こします。NT形式は、その種の「理解できないもの」を入れるための「新しいカテゴリー」を作ることによって、問題の解決を図ろうとします。そうして拒絶反応の結果として作りだされたものが、現在の“発達障害”という抑圧と排除を目的としたカテゴリーです。
 

そのカテゴリーの箱を想像してみてください。今、その箱には〈発達障害〉というラベルが貼られ、「厄介物」のセクションに置かれています。その見当違いなラベルを剥がし、〈ニューロマイノリティ〉というより正確なラベルを貼り「貴重品」のセクションへ移動することが、現代を生きる私達人間の重要課題となっています。

 

私達ヒト属にとって、すべての人間が貴重品であるからです。

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© Miyuki Kuwasawa - September 6, 2017